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THE DARK AND THE LIGHT

¥2,470 税込

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オーストリア出身、ドイツ在住のイラストレーター、ジュリー・ヴォルグさんの絵本です。

暗闇に住むShaggyは、光と暗闇の境界の向こうが気になってしかたがないのですが、飛び出す勇気がありません。
太陽の下に住むSparkleは、暗闇の向こうが気になっていますが、なんだか憂鬱になりそうで、腰が上がりません。
けれども二人は、勇気を持って、暗闇と光の境界に近づいていきます。
別々の世界いた二人は出会うとすぐに仲良くなります。
けれどもある日から、Sparkleが迎えに来なくなります。
Shaggyは勇気をもって、ひとりで光の中に飛び出して、Sparkleを探しに行くのでした。

ぼくは政治的なことを絵本に読み取ることは、あまりしないのですが、これはやっぱり、意識的にか、無意識的にか、分裂があったドイツの歴史的な事情も意識してるのだろうか、と、ふと思ってしまいました。けれども、単純に友情の物語として読んだ方が面白い。絵本だしね！

さて、この絵本の見どころは、もう一つあります。
暗闇の表現、これは、サイアノタイプという写真の技法を使っています。青写真というものですね。
日光写真ってやったことあるでしょうか。
専用の紙に葉っぱとかお花を置いて、日光に当ててプリントすると、白く形が浮き出て残る写真です。

この絵本は夜の部分の形をサンプリントして、その上から着色をするという方法をとっています。
青と白が魅力的ですね。夜を描くために太陽の光を利用するというのも、テーマに深く関わっていて味わい深いです。

text by Kerstin Hau
illustrated by Julie Volk
published by NorthSouth Books
binding : hardcover